【秋風秋雨】

目覚めた時からカーテンを通して微かに雨音が聞こえてはいたが・・・
昼過ぎになっても変わる事無く降り続いている。
常に窓の外を注意して見てる訳でもないのだが濡れたアスファルトをたたく雨音が
強くなったり弱くなったりして・・・大体降りかたの見当がつく。
雨は決して嫌いではない、傘をさして外出しなければとか湿気るとかを除けば・・・
耳に入る日常の音を雨が優しく消しとってくれる。

雨がふればいつも思い出す文章がある。
和歌山県出身の女流歌人「道浦母都子」が中国を訪れた回想録の中に書かれている。

上海から杭州へと向かう列車の窓外は一面の菜の花畑だった~~中国浙南省紹興は杭州から
南東約50㌔、列車で約一時間の江南の古都だ。
紹興酒で有名な紹興の街は古来から文人や思想家を多く輩出した地として知られるところ。
とりわけ魯迅の生地でもある。私がこの紹興の町で是非訪れて見たかったのは、
この魯迅と親交があり魯迅が「薬」という短編を書くキッカケとなった
女性「秋瑾」の最後の場所とされるところを一度自分の目で確かめて見たかったからだ。
「秋瑾」の生涯は武田泰淳著「秋風秋雨人を愁殺す―秋瑾女士伝―」に詳しいが
私が彼女の名を心に留めるようになったのは、この本に出会うもっと以前、
ごく私的な理由によるものだ。
私の始めての歌集「無援の抒情」には先輩にあたる福島泰樹氏が心情あふれる
「跋」を寄せてくださっているが、その最後をしめくくっているのが
「秋風秋雨人を愁殺す」の彼女の言葉なのである。
秋の風、秋の雨のような優しさ
優しさは人をも殺す―
人を殺すまでの優しさを持て
と呼びかけているようなこの言葉は私にとって忘れがたい一句となったが・・・・


人を殺すほどの優しさを持て・・・・・今も春の雨が静かに降り続いている
13:35 | 日々の記憶 | comments (3) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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Comments

#
力作ですね、私も優しさについて考えてみました(^―^) 
by: 大地の牙さん | 2006/02/03 23:15 | URL [編集] | page top↑
# ワォⅡ
こまっちさん、気に入ってもらえて良かったです。常にそうありたいとは思ってはいるのですが・・・逆に相手の重荷になるかも(^^)
これからも心に残った素敵な詩を機会があればご紹介したいと思います
by: mmksさん | 2006/02/01 16:37 | URL [編集] | page top↑
# ワォ
さすが!です。思わず姿勢を正してしまいました。(シャキッ)

こちらも今日は雨が降っていますが、今朝わたしが思ったことは、「お天気って照ったり降ったりするから飽きなくっていいわぁ~」でした(笑)

雨音って好きです。雨音を聴きながら眠るのも、雨音に目覚めるのも。

そうですかぁ・・『人を殺すほどの優しさを持て・・』ですか・・・
ウ~~ムと唸ったまま無口になってしまいそうです。

そうありたいと思わなければいけないんでしょうが、ズルイわたしなんかは、そういう人に出逢いたい♪と思ってしまいました。。。

でも、とっても気に入った言葉に出逢えました。
ありがとうございました♪

愁殺って言葉、恥ずかしながら(どこかで聞いた?)知らなかったわ^^
by: こまっちさん | 2006/02/01 15:04 | URL [編集] | page top↑

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